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【体感せよ】日本三大奇祭

日本三大奇祭とは、①なまはげ柴灯まつり(秋田県)、②吉田の火祭り(山梨県)、③御柱祭(長野県)です。

日本三大奇祭は古来より神々を祀り、独特の風習や様式を持つ奇矯な祭りです。

奇祭とは、一般的な祭りとは異なる非日常的な体験ができ、参加者を強烈な感動と興奮の渦に巻き込む祭りのことです。

伝統と新しさが融合した奇祭に触れれば、普段の生活では味わえない強い感動を得られるでしょう。

日本三大奇祭①なまはげ柴灯まつり(秋田県男鹿市)

海に臨む小さな半島に位置する男鹿市では、奇怪な仮面をつけた「なまはげ」が町中を練り歩く、日本を代表する奇祭が行われています。

なまはげ柴灯まつり(秋田県男鹿市)

なまはげ柴灯まつりの日程と見どころ

[場所]秋田県男鹿市の真山神社
[開催]毎年2月の第二土曜日を含む金・土・日の3日間

大晦日の夜、各集落の青年たちがナマハゲに扮し、「泣く子はいねがー」「親の言うこと聞かない子はいねがー」「ここの家の嫁は早起きするがー」などと大声で叫びながら地域の家々を訪れます。

男鹿の人々にとってナマハゲは、怠け心を戒め、無病息災や豊作、山や海の幸をもたらす年末にやってくる来訪神です。

ナマハゲを迎える家では、昔からの作法に従い、料理や酒を用意して丁重にもてなします。

なまはげ柴灯まつりの概要と歴史

このまつりは、900年以上続く真山神社の「柴灯祭」と、民俗行事「なまはげ」を組み合わせた観光イベントで、神社の境内で焚かれた火の前で繰り広げられるなまはげの迫力ある舞は、多くの人々を魅了します。

このまつりの始まりは、1964年に男鹿温泉郷の冬の観光を盛り上げるため、北浦湯本の星辻神社で開催された「雪まつり」です。

菅原慶吉氏や奈良環之助氏の指導のもと、真山神社で行われる「柴灯祭」が取り入れられました。

第3回までは星辻神社で行われていましたが、来場者が増えたため真山神社に移動しました。

以降、半世紀以上続いており、一度も中止されたことはありません。

なまはげ柴灯まつりのアクセス方法と周辺観光スポット

JR男鹿駅・男鹿温泉郷から会場間で臨時有料バスが運行され、料金は1,000円で、当日は何度でも乗車可能です。

中学生以下は無料で利用できます。また、秋田駅から会場までは、JR男鹿線と臨時有料バスを乗り継いで約2時間かかります。

近隣の観光名所としては、洞窟風呂が楽しめる男鹿温泉や、男鹿水族館GAOがあります。

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風光明媚な海岸線の風景で知られる、男鹿半島。温泉宿が9軒集まる男鹿温泉郷をはじめ、海岸沿いにはいくつかの温泉宿が点在しています。

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水族館展示生物約400種。水中トンネルのある水量815トンの男鹿の海大水槽、秋田県魚ハタハタ、ホッキョクグマ、ペンギンなどが見られる。絶景の日本海を眺めながら食事できるレストランもあります。

日本三大奇祭②吉田の火祭り(山梨県富士吹田市)

「吉田の火祭り」は、荒々しい炎が町に降りそそぐ幻想的な祭りです。

吉田の火祭り(山梨県富士吹田市)

吉田の火祭りの日程と見どころ

[場所]北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社
[開催]毎年8月26日、27日

26日の午後には本殿祭と諏訪神社の祭りが行われ、大神輿や御影が氏子たちの参拝で賑わいます。

夕方になると、御影が御旅所に安置され、同時に高さ3メートルの大松明や家ごとの松明が一斉に点火され、街中が火の海のように輝きます。

27日の午後には、二基の神輿が氏子の中を巡り、夕方には浅間神社に戻ります。

氏子や崇敬者が「すすきの玉串」を持ち、神輿の後に続いて高天原を回ることで祭りは最高潮に達します。

この日は「すすき祭り」とも呼ばれます。

吉田の火祭りの概要と歴史

元々は諏訪神社の祭礼で、『甲斐国志』には、上吉田村の諏訪明神の例祭として7月22日に町中で篝火を焚くと記されています。

火祭りは上吉田の産土神である諏訪神社の祭りで、神主の佐藤家が中心でしたが、浅間神社の社司や御師も関わっていました。

記録によると、諏訪神社は約500年以上前から存在しています。

元亀3年(1572)の資料「吉田之新宿帳」によると、神輿が通る道が記されているため、約400年以上前にはすでにお祭りが行われていたと考えられます。

吉田の火祭りのアクセス方法と周辺観光スポット

富士吉田市へはJR中央本線で訪れるのが便利です。

富士駅や富士吉田駅が最寄りの駅になり、富士山の絶景スポットや富士急ハイランド、美術館、温泉などの観光地が目白押しです。

燃える紅葉と雪化粧の富士山が見られる冬期も魅力的で、行事の開催時期に合わせて、富士山麓エリアを満喫するのがおすすめです。

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日本三大奇祭③御柱祭(長野県諏訪市)

日本三大奇祭の一つとして知られる「御柱祭」は、その名の通り太い御柱を神域に立てる神事です。

御柱祭(長野県諏訪市)

御柱祭の日程と見どころ

[場所]諏訪大社上社、諏訪大社下社
[開催]7年に一度、寅と申の年 4月・5月

御柱祭は大きく分けて「山出し」と「里曳き」の2つの日程で行われます。

まず4月に行われる「山出し」では、神林で伐採され静かにその時を待っていた御柱を里へ運びます。

揃いの法被と腹掛けを着た氏子たちが集まり、厳粛な出発の神事の後、木遣り衆の声を合図に3日間の山出しが始まります。

約1か月後の5月に行われる「里曳き」は、新緑がまぶしい季節に、華やかな雰囲気で行われます。

騎馬行列や花笠踊り、長持ち行列などの華麗な時代絵巻が繰り広げられ、大勢の氏子たちが御柱を各社へと運びます。

各神社の境内に到着した御柱は、柱の先端を三角錐に切り落とす冠落しを行い、御神木としての威厳を整えた上で、社殿の四隅に曳き建てられて神となります。

御柱祭の概要と歴史

御柱祭は、正式には「式年造営御柱大祭」と呼ばれ、諏訪の氏子たちの奉仕によって執り行われる諏訪大社最大の神事です。

起源や由緒は詳しくは分かっていませんが、1200年以上前に遡ることができ、平安初期には既に行われていたとされています。

御柱祭の最初の記録は平安初期に残されており、室町時代の文献『諏訪大明神画詞』にもその記載があります。

この祭りは、古来より諏訪大社で行われる神事の中でも最大かつ最も重要なものとされています。

御柱祭のアクセス方法と周辺観光スポット

観光スポットは諏訪湖や上諏訪温泉など数多くあり、高島城なども隣接しており、歴史を感じられるスポットが目白押しです。

御柱祭の期間中は大勢の観光客が押し寄せるため、宿泊先の確保が難しくなります。観光も兼ねて計画的に訪れることをおすすめします。

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県内最大の湖である諏訪湖は、周囲約15.9kmにわたります。東岸には南北1kmにわたり湖畔公園が広がり、湖上では30分に1本の割合で遊覧船が運航されています。湖上からの景色も美しく、間欠泉も見どころです。

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諏訪氏の居城であった高島城は、本丸跡が公園として整備されています。桜や藤の花が咲く季節には多くの観光客が訪れます。城内の1・2階は展示室、3階は展望スペースとなっており、諏訪氏に関連する品々が展示されています。

日本三大奇祭【番外】黒石寺蘇民祭(岩手県奥州市)

黒石寺蘇民祭は岩手県奥州市にあり、御柱祭の代わりに日本三大奇祭に入れる人もいます。

令和7年以降の黒石寺蘇民祭については、実施しないこととなりました。
その理由は、現在祭りの中心を担ってくださっている皆様の高齢化と、今後の担い手不足により、祭りを維持していくことが困難な状況となったためです。
今後可能な限り祭りを継続することも検討しましたが、祭り直前での急な開催中止等、多くの皆様にご迷惑をかけかねない事態の発生を防ぐため、祭り自体を行わないという判断に至りました。
これまで長きにわたり、黒石寺蘇民祭の護持にご尽力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
また、蘇民祭を楽しみにしてくださっている皆様におかれましては、大変申し訳ございませんが、何卒ご理解を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

妙見山黒石寺 住職 藤波大吾

黒石寺蘇民祭の日程と見どころ

[場所]黒石寺
[開催]毎年9月第3日曜日前後

祭りの中心行事は「火渡り」です。薪を組んで作った大きな火床の上を、錫杖を手にした修験者が裸足で力強く歩き渡ります。

その様は勇壮そのものです。火渡りの後には、神事の一環として餅撒きが行われ、餅を拾うことでご利益があるとされています。

祭り期間中は、奥州市街を中心に様々な民族芸能も上演されます。

黒石寺蘇民祭の概要と歴史

鎌倉時代に創始された修験者の修行風景が起源とされています。

中世に始まったこの祭りは、古く奥州藩主伊達政宗公が後援したことで発展を遂げました。

錫杖を持った修験者が炎の中を行う「火渡り」が主な見どころです。

黒石寺蘇民祭のアクセス方法と周辺観光スポット

奥州市への交通手段は車かバスが便利で、東北新幹線一ノ関駅や水沢駅から路線バスで黒石寺へと向かいます。

祭り会場の黒石寺は、平泉文化遺産の中心地に位置しています。

金色堂や中尊寺などの国宝が数多く残る平泉には、世界文化遺産に登録された建造物が点在しています。

歴史の香り漂う地で、奇祭と文化遺産を同時に満喫できます。

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藤原清衡が15年をかけて完成させた阿弥陀堂で、建物内外に漆が塗られ、金箔が施されています。その豪華さは一見の価値があります。

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金色堂をはじめ、数多くの国宝や重要文化財が集まる中尊寺。静寂に包まれた境内の紅葉は見事で、春と秋には「藤原まつり」が開催され、郷土芸能や能が披露されます。

日本三奇祭の共通点とその魅力

伝統と信仰の根付く日本の三大奇祭には、共通の特徴と魅力があります。

日本三奇祭の共通点とは?

なまはげ柴灯祭り、吉田の火祭り、御柱祭と、三つの奇祭にはいくつかの共通点があります。

まず祭りの起源が古く、各地域で長年にわたり継承されてきた伝統行事であることです。

また、火や炎が重要な役割を担っている点も特徴的です。

さらに一般的な祭りとは一線を画す非日常的で壮大なパフォーマンスが見所となっています。

なぜこれらのお祭りが「奇祭」と呼ばれるのか?

これらの祭りが「奇祭」と呼ばれる理由は、一般的な祭りからかけ離れた異質な要素が色濃く含まれているためです。

見る者を圧倒する奇妙な仮面や、炎の演出、非常に大掛かりな規模など、普通の祭りとはかけ離れた異彩を放っています。

そうした珍しさや非日常性が「奇祭」の名に値するのです。

参加者を強烈な感動の渦に巻き込む、体感型の神事であることも大きな特徴です。

日本三奇祭の楽しみ方[まとめ]

日本三大奇祭とは、①なまはげ柴灯まつり(秋田県)、②吉田の火祭り(山梨県)、③御柱祭(長野県)です。

なまはげ行列、炎の演出、御柱立て、火渡りなど、非日常的な体験に触れられるのが最大の魅力です。

祭りの歴史や伝統に思いを馳せながら、その熱気と迫力に酔いしれましょう。

事前に祭りの내습と見どころを把握し、開催時期に備えて計画的に訪れるのがおすすめです。

ご利益も期待できますし、一生の思い出にもなるでしょう。

珍しい体験に自ら飛び込み、五感をフル活用して味わえば、日本の祭りの素晴らしさが体感できることでしょう。

奇祭に参加して、日本文化の深い世界に触れてみてはいかがでしょうか。