深海魚おじさんの正式名称を調査しました。また、このブサイクなピンクの魚が見られる深海魚水族館についても調べました。
深海魚おじさんの正式名称は、ニュウドウカジカで、英名はBlobfish(ブロブフィッシュ)です。
深海魚おじさんは、2013年に「世界で最も醜い動物」に選ばれました。これはオーストラリア、ニュージーランド、タスマニア周辺海域全体での世論調査の結果です(「世界」といっても、一部の海域に限られています)。
では、深海魚おじさんとはどんな魚なのでしょうか? どうしてこのような醜い姿になってしまったのでしょうか? 調べた結果、それが全くの“誹謗中傷”であることが分かりました。
深海魚おじさんは名誉毀損で訴えることも可能ですが、悲しいことに、誰を相手に訴えれば良いのでしょうか?
Contents
深海魚おじさんの正式名前はニュウドウカジカ
ニュウドウカジカ=英名Blobfish(ブロブフィッシュ)
深海魚おじさんの名前はニュウドウカジカと言います。
ニュウドウカジカは、英名でBlobfish(ブロブフィッシュ)と呼ばれます。学名はPsychrolutes phrictus(ウラナイカジカ属)です。
Youtube動画には、こう書かれています(元は英語)。
オーストラリア、ニュージーランド、タスマニア周辺海域全体で、2013年の世論調査である海洋生物が「世界で最も醜い動物」に選ばれた。これは最も「不気味な」深海生物の一つですが、この動物の奇妙な外見の理由は何でしょうか?
ニュウドウカジカが深海魚おじさんになってしまう理由
ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)が「深海魚おじさん」と呼ばれる理由は、深海の水圧と地上に引き上げられた時の気圧の差にあります。
ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)は深海魚であり、高水圧の環境(水深839~2800m)で生きています。しかし、漁網にかかり地上に引き上げられると、気圧は水圧よりはるかに低くなります。そのため、ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)の身体は膨らんでしまいます。
英名Blobfishの「Blob」は塊(かたまり)を意味し、ぼんやりしたもののことです。
また、漁網にかかった時、その表皮が網で削られ、ピンクの肉が剥き出しになります。そのため、上の動画のように「世界で最も醜い動物」=「深海魚おじさん」となってしまうのです。
このように、ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)は単に災難に遭っただけであり、死後も不名誉なレッテルを貼られてしまったことになります。
ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)の名誉回復
[出典]en.wikipedia
ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)が深海で生きている姿が写真(上)です。そこには「世界で最も醜い動物」=「深海魚おじさん」のイメージは全くありません。むしろ、凛々しく、シャキッとしていますね。
説明にはこうあります(en.wikipedia)。
ブロブフィッシュ(Psychrolutes phrictus)は、カジカ科の深海魚の一種で、主に甲殻類や軟体動物などを食べています。
北太平洋の日本沿岸、ベーリング海、カリフォルニアの非常に深い海域(839~2800m)の大陸棚沖に生息しています。メスが卵を産むと、成魚が巣を守ります(責任感のあるお父さんですね)。
最大長は70cm。口は肉厚で湾曲しています。エラぶた(エラを覆う骨の皮弁)の前には棘がなく、エラ骨膜は峡部(エラの開口部を隔てる肉質の突起)に融合しています。また、エラぶたの上には多数の小さな巻毛(肉の糸)が点在しています。頭と体、エラぶたはほとんど骨化しておらず、ゼラチン状の層で覆われています。
皮膚と筋肉の間にはゼラチン状の層があります。背びれには8本の棘と19~20本の軟条(ヒレの筋)があり、尻びれには棘がなく12~14本の軟条があります。
深海魚おじさんのぬいぐるみ、大人気!
そんな深海魚おじさんことニュウドウカジカですが、ぬいぐるみになり人気者になっています。人生、いや魚生どんな未来が待っているか分かりませんね。
なんといっても、世界で最も醜い動物が「可愛い!」と言われるぬいぐるみになってしまうのですから。
主な深海魚水族館でおじさんが見られるかも?
ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)は死んでから「深海魚おじさん」になります。ですから、生きた深海魚のニュウドウカジカはキリッとしています。
それでも生きた深海魚のニュウドウカジカを見たい方は、各深海魚水族館にお問い合わせください。
沼津港深海水族館
静岡県沼津市にある水族館で、深海魚を主とする深海生物をテーマにした世界初の水族館です。世界で唯一シーラカンスの冷凍標本を展示しています。
[電話]055-954-06061
公式サイト=https://www.numazu-deepsea.com/
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鳥羽水族館
三重県にある水族館で、「ダイオウグソクムシ」や「ヌタウナギ」など、思わず「なにこれ?」と言ってしまうような不思議な生物がズラリと並んでいます。
公式サイト=https://aquarium.co.jp/
[電話]0599-25-25552
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名古屋港水族館
愛知県名古屋市にある水族館で、約500種5万5000点の海洋生物を展示しています。南館1・2F「深海ギャラリー」で深海生物の生体や標本が観賞できます。
[電話]052-654-70803
公式サイト=https://nagoyaaqua.jp/
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海遊館
大阪府にある水族館で、深海エリアには約20種200点以上の深海生物が、水量約120tの水槽で展示されています。
[電話]06-6576-55014
公式サイト=https://nagoyaaqua.jp/
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新江ノ島水族館
神奈川県藤沢市にある水族館で、深海底に生息する非常に特異な生体を持った深海生物が見られます。
[電話]0466-29-99605
公式サイト=https://www.enosui.com/
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東海大学海洋科学博物館
静岡市清水区にある博物館で、水深800〜1,000mの駿河湾に生息する深海魚や深海ガニなどを見ることができます。
[電話]054-334-77117
公式サイト=https://www.umi.muse-tokai.jp/
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あわしまマリンパーク
静岡県沼津市の無人島「あわしま」にある水族館で、これまでラブカやミツクリザメなど、めったにお目にかかれない深海ザメなどの生体展示がされたこともあります。
[電話]055-941-31266
公式サイト=http://www.marinepark.jp/
まとめ
深海魚おじさんの名前を調査しました。また、このブサイクなピンクの魚が見られる深海魚水族館も調べてみました。
深海魚おじさんことニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)は、2013年に「世界で最も醜い動物」に選ばれました。
ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)本人だって、死んでまでこんな醜い姿になろうとは夢にも思っていなかったでしょう。
しかし、ニュウドウカジカ(ブロブフィッシュ)はぬいぐるみになり、人気者になりました。
人生、いや魚生、どんな未来が待っているか分かりませんね。